全て2020/10/14
高齢ドライバー
近ごろテレビやネットのニュースで、高齢ドライバーのおこす事故をよく見かけるようになりました。
それを見て皆さんはやはり「お年寄りの運転は危ないな」と思われるでしょうか。
報道される悲惨な事故のニュースを見た人が、高齢者が運転することに否定的になってしまうのは仕方ないことかもしれません。
しかし本当に、高齢ドライバーの事故は増えているのでしょうか?
日本は高齢化社会となっており、そもそもが高齢者の比率が高くなっています。
そのせいで高齢者の起こす事故の総件数は確かに多くなってはいます。
でも実は、年齢層別に分けたデータを見てみると、高齢ドライバーの起こす事故が特別に多いわけではないのです。
なんと一番事故を起こしている年齢は16~19歳。13.5人/10万人
80以上は12.2人/10万人
70~79歳は5.4人/10万人
20~29歳は4.8人/10万人
60~69歳は3.7人/10万人
ニュースで過剰に報道されがちですが、高齢ドライバーが起こした事故が特別に増えている事実はありません。
むしろ日本では全ての年齢層で、緩やかな減少傾向にあります。
もちろん、高齢者になると「身体機能の衰え」がおこりるのは当然です。
周囲に高齢ドライバーがいる方、もしくは自身が高齢と言われる年代になった方は、衰えを自覚して、対策を立てる必要があります。
自動ブレーキ、誤発信防止機能など安全装置を搭載した車を使用すること。
眼鏡の新調や、夜間走行を控えることなど、安全運転のために出来ることがたくさんあるのです。
都会ならともかく、地方に住んでいるお年寄りにとって車は生活に欠かせない足になっています。
事故を恐れてやみくもに運転を禁止すれば、生活が立ち行かなくなってしまうでしょう。
もちろん高齢者の移動を助ける公共サービスの一層の充実は必要ですが、
安全に運転が出来るための対策をとっていくことも、とても大切だということなのです。